2016年9月4日 聖書:マタイによる福音書15章32節〜39節      「心の豊かさをもとめて」 世良田静江牧師

 かつて一億総中流と言われ、世界で最も平等公平な国と言われた日本は今、その姿はないと言われています。
貧困率が徐々に上がり、16%がひとり親で子を育て、その年収は122万円以下と言われています。この現状を重く受けとめているでしょうか。
働く人の3割が貧しい生活をしており、一日三食食べれない子供がいることを私たちは知っているでしょうか。
 今、問題になっている貧困家庭で生活している女子高生が実情を述べた報道がNHKで取り上げられたところ、多くの方々から
バッシングを受け、その一人は片山さつき参議院議員でした。
毎日、オニギリだけ、具のない味噌汁、しょっちゅうガスや電気が止められ、水道までが止められ、真っ暗な中でテレビも見られず夜を過ごす
親子がいる。貧困は経済的困難が基本ですが、現代社会でお金がないということは、どういう問題につながる想像することができるでしょうか。
 本日はパンの奇跡です。「イエス様はご自分の話しを聞くためについて来た群衆をあわれんで」と書いてあります。
彼ら群衆は「イエス様のお話しを聞いて満たされていた」とも言えます。
七つのパンと魚を少々、祝福されて4千人は満ち足りてその屑は7つの籠いっぱいになったと記されています。奇跡をとるより、
主の祝福のなせる業を思うのです。感謝の祈りを捧げ、祝福をされる主。食べた人は満たされた。
小さな物が主の手を通して大きく広がり、皆を満たす。このお話しは 今、月2回している子ども食堂にも当てはまります。
愛をもち、更に主の祝福を受けたことは大きな実を結ぶのです。私たちは日々の生活の中で、主の祝福を受けつつ隣人への交わりを実らせるよう
この一週間も過ごしてまいりましょう。

聖書のお話