2020年7月19日 聖書:テサロニケの信徒への手紙①5章16~22節「常に喜び、祈り、感謝する」大薮善次郎牧師

 最近、田川健三氏が新約聖書を出した。彼によると、歴史的に見て福音書はマルコ・マタイ・ルカ・使徒行伝・ヨハネの順序でなければならない。なぜならマルコが最初に書かれたからだ。パウロの手紙でも一番古いのはテサロニケの第一の手紙である。その後、ガラテヤ、コリント第一、第二、ロマ書と続く。それゆえに、テサロニケの第一の手紙は、パウロがキリスト教を信じた時の思想的・信仰的な考えが一番よく出ているのである。
 それは、悪がこの世を支配しているが、いずれ神の裁きの日が来て終わりが近づいているという危機感である。その中で、いつも喜び、祈り、感謝せよというのである。神の国が近づいているということは、信仰者にとって祝福の時だからだ。パウロの時代も、今の我々の時代も信仰者は目を覚ましていなければならない。それには、成長させて下さるのは神である(コリント第一の手紙3章7節)ことを信じて神に全てをゆだねて生きていくことなのだ。

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