2021年3月21日 聖書:マルコによる福音書 14章32~42節「苦難の中にあるインマヌエル」大薮善次郎牧師

 人は、時代によって左右される。イエスの時代は、ユダヤ教が神殿中心で律法を守ることを強制したのである。それに対して、イエスは
「神は愛である」から、律法に縛られたり、神殿礼拝を守らなければならないことなどを拒否した。それによって、イエスは十字架にかけられ殺された。ゲッセマネでの祈りは、イエスの苦悩が示されている。しかし、その苦しさや恐れの中でも、「全てみ心のままに」と祈る。
そこには苦しみを通して人を神へと導くという信仰が表現されている。
 福音とは喜びの訪れである。それは「インマヌエル」神われらと共にいますということだ。どんな時にも神さまが私と共にいてくださるという信仰なのだ。
 ある人が「光の中を一人で歩むよりも、暗闇の中で神と共に歩むほうを私は選ぶ」と言った。イエスの時代、ユダヤ教支配の闇の中で、イエスは神の全き愛を信じて、インマヌエルの信仰をつらぬいたのであった。現代社会も二千年前と同じような状況ではないのか。人から笑われてもいい。インマヌエル信仰をかざして感謝と喜びを持って生きよう。

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