2021年12月5日 聖書:ルカによる福音書1章46~55節「時はめぐる~変容する時の歩み~」世良田静江牧師

本日の箇所はマリアの讃歌と言われる所です。このマリアの讃歌、神をほめたたえるというこれによく似ているのが、サムエル記上2章1節~11節、サムエルの母アンナの祈りです。主にあってわたしの心はよろこび、主にあってわたしは角を高く上げる、と続きます。ハンナの夫エルカナには二人の妻があった。一人はハンナ、もう一人はペニナ。ペニナには子どもがいたがハンナには子どもがいなかったことでハンナは苦しんだ。そのハンナの祈りが聞かれ、ハンナは生まれた子、サムエルを神に捧げる事に決め、この祈りとなりました。さて、マリアはこの神への讃歌をささげた後、ナザレに帰って来ますが、伯母のエリザベツを訪ね、三ヶ月滞在したと記されています。イエス様とヨハネはすでに出会っていたのです。救い主を中にして、身分、年齢の違いが越えられました。一方はエリザベツ、年寄り、祭司の家柄、一方は名もない田舎町の若いマリア。救い主はこれらの違いを越えて二人を結びつけます。日本では幸福という言葉を使っても祝福するという言葉は余り使いません。私たちは礼拝に集まり祝福を受け、祝福し合い、神の祝福で終る。互いに祝福し合うのです。マリアが「わたしの魂は主を崇める」この崇めるはギリシャ語でメガリュノーと言います。ほめたたえる、崇めるとは神を大きくする、メガトンと同じです。私たちの神は大きいでしょうか。自分が大きいと傲慢になり、他の人が大きいと劣等感におちいります。このマリアの讃歌を深く味わいましょう。口論や憎しみ合いの絶えない、また悩み心配し思い煩ってばかりいる私たちにクリスマスの喜びは「神、我らと共にいます。インマヌエル」これがクリスマスのメッセージです。時はめぐる、あんなに教会に行くのが楽しかったのに此頃、何故礼拝を守ることが大変なのだろう。証をするのが喜びだったのに今はとても苦になる。祈ることが心からの叫びだったのに大きな声で祈らない。そんな時、このマリアの讃歌、声を出して繰り返し、繰り返し読んでみよう。祝福を心より祈ります。
We wish you a merry Christmas and a happy new year!!

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