2021年12月19日 聖書:マタイによる福音書2章1~12節,ルカによる福音書2章8~20節「占星術師たちと羊飼いたち」大薮善次郎牧師

クリスマスを教会で祝うようになったのは、313年にキリスト教が公認されてから30年~40年たった頃からです。ローマ帝国内で迫害されていた時は、もっぱら復活したイエスが宣教の中心だったのです。
古代キリスト教文献によりますと、五世紀のローマ教皇レオ一世の説教が出てきます。「あなたは人間ですか。人間って何ですか。」という問いかけから始まる説教です。」さらに「この世の中には、人間として扱われない人もいるではありませんか。」と。
クリスマスは神が人間となった日です。であるならば、人間という視点をもう一度、考えなければなりません。創世記で神が人間を創造した。人間は神から作られた存在なのです。その時、アダムとエバも裸であった。つまり何も持っていなかったのです。
いかし、神はその人間に知識を与え、服や食物を恵みとして与えてくださったのです。それは全く神に依存する存在としてしかなかったのです。人間は神によって生かされる存在なのです。それを自覚できること、これが真の人間ということになるでしょう。
1620年メイフラワー号に乗ってアメリカに渡ったピューリタンたちは、クリスマスを祝わなかった。それは彼らにとってクリスマスは厳粛な礼拝であった。
その頃イギリスでは、クリスマスは飲めや歌えのどんちゃん騒ぎをしていたから、新天地ではしないことに決めていました。
アメリカが独立し、新教の自由が法制化されて祝うようになったのです。現代ではアメリカほどのクリスマスが賑やかに祝われていますので、日本もそれを真似ているけれども、惑わされてはなりません。
クリスマスは真の人間になることを心がけていきましょう。

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